僕たちが学校で習う英語は、とにかく「実践」という要素がスッポリ抜け落ちているので、日本人は勉強しても英語力はいっこうに伸びません。
一方、English Grammar in Use(イングリッシュ・グラマーインユース)は「実践で使える英語の習得」を目的として作られ、ネイティブのもつ細かなニュアンスまで詳しく解説してくれているので、真剣に取り組めばかなり英語力が鍛えられます。リアル感があるので、勉強していて面白いです。
これが、English Grammar in Useが世界中で支持されベストセラーで有り続ける理由です。
では、なにをもってそのように評価されているのでしょうか?この記事では、本書のユニットを抜粋して、その「使える」と言われる具体的な例を紹介したいと思います。
English Grammar in Useの実用性の検証
日本の文法教育との違い
日本の学校で習う文法は受験のためのもので、実際外国人と話すためのものではないんです。要するに、習っても実際の会話で使えない。せっかく習った文法や表現をどういうニュアンスで使えばいいのか、この場面で適切な表現は何か、などといった「使い方」の部分を習っていないのです。使う(話す)練習をしないから使い方がわからないのは当然です。
自転車の乗り方を本で習って、実際に乗る練習をしないのと同じです。
一方、English Grammar in Useは実践を目的として作られた英文法書ですので、「この文法を使うときはネイティブはこういうニュアンスで使う」とか「こういう場面ではこの表現の方が適している」という詳しい説明があり、習ったものをそのまま自信を持って使うことができます。
この本で学習していると、「なるほどネイティブはこういう感覚でコレを使うのか」と納得しきりになります。本当に実用的です。
English Grammar in Useの「could」と「should」のユニットを抜粋して、どのように説明されているか見てみましょう。
実例1. couldの使い方
couldはcanの過去形です。そう学校で習いました。
(本文)
We use “could” to say that something is possible now or in the future. The meaning is similar to “might” or “may”
– The story could be true, but I don’t think it is.
– I don’t know what time Liz is coming. She could get here at any time.(和訳)
“could”は、現在または未来において何かが可能であることをいう時に使われる。その意味は、”might”や”may”と同じである。
~以下用例略~
本書の中でも、ここで引用した箇所の上でcouldはcanの過去形だと書かれています。しかし、その続きがあります。上の訳に示した通り「couldは現在または未来の可能性を表現する場合にも使える」と書かれています。
実際、ネイティブの実際の会話でも用例のようにcouldは現在形の文でも使われます。これは、英語圏に少しでも住んだことがあれば、すぐに気付きます。ごく一般的な用法です。couldは必ずしも過去をあらわす単語ではありません。
例えば、
”Yeah, that could be true.”
は、よく日常で使われる表現です。意味は「そうかもねー」くらいの意味です。確信度としては50%程度なので、よくわからないけど多分という文脈で使われます。だから、解説にあるとおり「maybeやmightと同程度の意味」なのです。
日本で習ったcouldは、こういう場面で使えるとは習わないですね。だから、日本人は「多分~」という場面でmaybeを連発してしまうのです。couldを使えればレベルが1つあがりますよ。
もう一例取り上げましょうか。
実例2. had betterとshouldの違い
had betterとshouldの違いです。
どちらも似たような意味ですが、ニュアンスが違います。つまり、使える場面が違います。それを説明してくれています。
(本文)
“had better” is similar to “should” but not exactly the same. We use “had better” only for a specific situation ( not for things in general ). You can use “should” in all types of situations for give an opinion or give advise.
Also, with “had better”, there is always a danger or a problem if you don’t follow the advice. “should” only means ‘it is a good thing to do’.
– It’s a great film. You should go and see it. ( but no problem if you don’t )
– The film starts at 8:30. You’d better go now or you’ll be late.(対訳)
“had better”は”should”と似ているが全く同じではない。”had better”は特定の場面でしか使えないが、”should”は意見やアドバイスをするようないかなる場面でも使用できる。
また、”had better”は常に「アドバイスに従わないと、危険または問題が発生する」ような状況で使用する。”should”は単に「こうすればいいよ」という意味となる。
-いい映画だったよ、見に行ったほうがいいよ。(でも、行かなくても問題はない)
-映画8:30からだよ。すぐに出かけないと遅れちゃう。
説明が詳しいですね。
要するに、”had better”は何かその人にとって、嫌なこと、悪いことが起こりそうなときに助言する場面でしか使えない、ということです。「そうしないと、~(嫌なこと)が起こる」と言いたいときに使う表現なんですね。
ここまで理解していれば、現実でも”should”と”had better”は使い分けられるでしょう。
エッセンスが一冊にまとまっている
上で例にあげたような、細かい英文法のニュアンスの説明は、ネットを調べればすぐに見つかるんですね、実は。でも、それらは断片的なんです。また、その情報が正しいのか否かわからないので、その信憑性を裏付けるため他の意見も調べなくてはいけないです。これは時間の浪費です。
信頼性の高い情報源から確度の高い情報をまとめて得たいですよね。それが、English Grammar in Useになります。English Grammar in Useでは、信頼性の高いリアルな英語の知識とノウハウが1冊に詰まっています。この本で学ぶ人は、これら全てのエッセンスを網羅的かつ体系的に習得できるのです。つまりこれ1冊あれば英文法はクリアできます。
最後に
あなたが本当に使える英語を身につけたいなら、English Grammar in Useは最良の選択だと思います。
きっと、この本は期待にに答えてくれますよ。
ちなみに、上の「青」は中級です。少し英語力に自身がなくて、初級レベルから学びたいという人は「赤」のEssential Grammar in Useがいいです。
もし、「赤」でも「青」でも物足りないという英語力にそこそこ自身のある人は、上級の「緑」がいいです。これをマスターできれば、もう本当に完璧です。
English Grammar in Useシリーズの選び方はこちらの記事にまとめてあるので、本書を購入して勉強したいという方はぜひに参照してもらいたいです。
▶English Grammar in Useの種類と選び方
English Grammar in Useのより詳しい説明はこちらが参考になります。
▶English Grammar in Useで英語をマスターしたい人のために詳しく紹介